「事故物件を早く手放したいが、手続きが面倒そう」「対面や来店が必要なのか不安」——そうお感じの方も多いのではないでしょうか。
実は近年、事故物件の買取は大きく変わっています。査定は鍵を郵送するだけでオンライン対応が可能、売買契約も来店不要で郵送・電子署名で完結できる買取業者が増えています。
この記事では、事故物件の買取の流れを査定から売買契約・引き渡しまで、売り主の方の不安を解消しながらわかりやすく解説します。
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事故物件の買取と仲介の違い
通常の不動産の売却とは「不動産を売りに出す」のが普通の売り方です。しかし、心理的瑕疵物件といわれる事故物件は売りに出しても、購入者の心理的・感情的な忌避感から、買い手がつかず売却が難しいとされています。
事故の状態を正直に伝えても告知義務により事故内容が伝わることで需要が激減し、相場の3〜5割安くしても購入希望者が限られるため、長期間の在庫化や不動産会社が取り扱いを敬遠することが多いためです。

そこで、事故物件の売却は、買取業者が直接買主となる「買取」によって売却をされることがほとんどです。
もちろん、需要の高いエリアや、不動産の売却額がもともと高額で大幅な値引きが効果がある首都圏、様々な買い手が想定される都市部においては仲介での売却が十分成り立つ場合もありますので、あらかじめ不動産会社に確認を取るのがよいでしょう。
事故物件の買取のメリット

不動産の買取に説いては、買取するのはそれぞれの会社自身で、売り主と会社の2者間のみの売買となります。
一般の不動産仲介のように、売りに出すのではないため、買いたい人と交渉する必要はありません。
広告を出したり、インターネッとのサイトに物件が掲載されることもありません。
そのため、秘密が外に漏れることはないので、人に知られずに売りたい事故物件の場合は、買取がもっともストレスがsくないといえるでしょう。
また、瑕疵物件にあたる事故物件でも、事故物件の専門業者による買取であれば、売却後に苦情が来たりすることはありません。
買い取られた事故物件はリフォーム後にそれまでの印象を一転して販売されたり、賃貸物件として活用されることもありますが、その時は所有者は不動産会社となります。なので、買取での売却は事故物件のもっとも安心な売り方といえます。
事故物件の買取の流れ(全体像)

| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| STEP 1 | 査定依頼・現地確認 | 鍵の郵送・オンライン査定で立ち合い不要 |
| STEP 2 | 買取価格の提示・交渉 | 複数社に依頼して比較するのがおすすめ |
| STEP 3 | 売買契約の締結 | 来店不要・郵送または電子署名で対応可 |
| STEP 4 | 決済・代金の受け取り | 銀行振込で完結。最短数日〜数週間 |
| STEP 5 | 物件の引き渡し | 残置物・鍵の引き渡しで完了 |
事故物件の買取は、大きく分けて以下の5つのステップで進みます。
仲介売却と異なり、買取は業者が直接買い主となるため、内覧対応や買い主探しが不要です。事故の内容を第三者に説明する必要もありません。
その上で、売却がスピーディに進められる点が最大のメリットです。
仲介売却では買い主が見つかるまで数ヶ月かかることもありますが、買取であれば専門の買取業者なら、最短3日から1週間で手続きが完了します。
以下では、各ステップについて詳しく解説します。
【STEP1】まずは査定依頼
最初のステップは、買取業者への査定依頼です。
「事故物件だから査定してもらいにくいのでは」と心配される方もいますが、事故物件も通常の物件と同様に査定を受けることができます。
全国対応の業者だと、上にご紹介した通り、アルバリンクはメール査定、ワケガイとラクウルは査定時に立ち合い不要、売却終了まで来店や対面せずとも終了できるリモート対応が可能です。
メールフォームの利用

事故物件の買取が専門の業者は、査定のページにフォームを設けており、インターネットから査定が依頼できます。
メール査定で有名なアルバリンクの他、ワケガイやラクウルはLINEでの相談にも対応しています。

こちらはアルバリンクの査定依頼のフォームです。査定時は電話番号も記入不要、メールアドレスと名前は必要ですが、物件のある住所を入力すればよく、送信すれば、最短12時間で査定が完了。
買取の価格はメールで知らせてもらえます。
事故物件であることについては、事故があったことがわかるように短く記入するのが良いでしょう。
または事故物件がどうかわからない場合は、内容を簡単に記入しておけば、メールやヒアリングの際に伝えることもできます。
鍵の事前郵送でOK/立ち合い不要
従来の不動産売却では、査定のために業者が現地を訪問し、売り主が立ち会うのが一般的でした。
しかし現在では、鍵を事前に郵送するだけで立ち合いなしの査定に対応している業者が増えています。
具体的な流れは以下の通りです。
- 問い合わせフォームまたは電話で査定依頼
- 業者から送付先の案内が届く
- 鍵を郵送(レターパックや書留など)
- 業者が現地を確認し、査定結果を連絡してくれる
遠方に住んでいる方や、物件に足を運ぶことが難しい方にとって、立ち合い不要の査定は時間や費用の節約となります。
また、遺族にとっては事故の現場を案内することもつらいことがあります。
そのようなときは無理せずに、立ち合いなし査定を希望する旨を伝えれば、専門の業者はそのように対応してくれます。
全国対応の買取業者は、インターネットを通じて日本全国から査定の依頼を受け付けています。そのため、遠方の売り主がわざわざ来店することを求めずに売却を終了できるように態勢を整えています。 たとえば、九州に住む人が東京の本社に来店しなければならないとなったら、売却そのものができないおそれがあります。そのため、立ち合いなし査定や、オンラインでの売買契約ができるようになっているのです。
オンライン査定・リモート対応とは

ビデオ通話(ZoomやLINEビデオなど)も普及してきており、対面と同じように担当者と会話ができます。
ビデオ通話は、リモートワークにも使わている一般的な通信手段で、交通費や時間の節約につながります。
さらに、アルバリンクなど画像や動画を活用したオンライン査定・リモート査定に対応している業者もあります。
売り主がスマートフォンで物件内部を撮影し、写真や動画を送付するだけで査定が完了するケースもあります。
このような査定の場合でも、業者はアポなしで外から建物を確認したり、物件のあるエリアの地価や建物の価格、周辺の環境などを含め通常の不動産と同じように詳細な調査を行います。
査定方法はオンラインのみの場合と、後日現地確認が必要な場合がありますので、依頼前に業者へ確認しておきましょう。
【STEP2】買取価格の提示・交渉

査定が完了すると、業者から買取価格の提示があります。事故物件は心理的瑕疵があるため、同エリアの相場より低くなることが一般的です。ただし、業者によって提示額は大きく異なります。
複数の業者に同時に査定を依頼し、価格を比較することを強くおすすめします。1社だけでは相場感がわからず、適正価格かどうかの判断が難しいためです。
買取価格は交渉できる場合もあります。「他社ではこの金額だった」と伝えることで、価格が上がるケースもあります。
その場合も根拠が提示的ないと交渉が難しくなるため、やはり複数社の見積もりを取っておくのがおすすめです。
日本最大級の事故物件の買取をおこなう成仏不動産は、セカンドオピニオンも歓迎しています。他に、アルバリンクのメール査定の併用もできます
【STEP3】売買契約の締結

買取価格に合意したら、いよいよ売買契約の締結です。
ここでは契約の内容、必要な書類、そして「来店せずに契約できるか」という点について詳しく解説します。
売買契約とは何をするの?
売買契約というのは、重要事項の説明と契約書の読み合わせを行い、双方が契約内容を確認、契約を締結した証明として、契約書に署名捺印を行うものです。
売買契約書の主な内容
売買契約書には、主に以下の内容が記載されます。
| 項目 | 内容の概要 |
|---|---|
| 売買代金 | 合意した買取価格 |
| 手付金 | 契約時に支払われる代金の一部(残金は引き渡し時) |
| 引き渡し日 | 物件を買取業者に引き渡す日程 |
| 瑕疵の告知 | 事故・事件の内容、発生日時など(告知義務あり) |
| 契約不適合責任の免除 | 買取では売り主の責任が免除されるケースが多い |
| 残置物の扱い | 家具・荷物の処理についての取り決め |
| 特約事項 | 個別の合意内容(現状渡しなど) |
特に「瑕疵の告知」については、事故や事件の内容を正確に記載する義務があります。
告知義務違反は契約解除や損害賠償の原因となりますので、知っている事実はすべて正直に伝えることが大切です。
契約時に必要な書類
売買契約の締結には、以下の書類が必要です。事前に揃えておくとスムーズに進みます。
| 書類名 | 備考 |
|---|---|
| 登記済権利証または登記識別情報 | 物件の所有権を証明する書類 |
| 固定資産税納税通知書 | 最新年度のもの |
| 印鑑証明書 | 発行から3ヶ月以内のもの |
| 実印 | 印鑑証明書と同じもの |
| 本人確認書類 | 運転免許証、マイナンバーカードなど |
| 物件状況確認書(告知書) | 業者から書式が提供される場合が多い |
| マンションの場合は管理規約等 | 該当する場合 |
来店不要・郵送や電子署名でオンライン契約が可能
かつては売買契約の締結には、売り主・買い主・不動産業者が一堂に集まって対面で行うのが一般的でした。しかし現在では、来店や対面なしで契約を完結できる方法が整っています。
主な方法は以下の2つです。
①郵送による契約
業者から契約書類一式が郵送されてきます。内容を確認し、実印を押印した上で返送します。印鑑証明書や本人確認書類のコピーも同封します。
郵送の場合、書類の往復に数日かかります。返送期限を確認しておきましょう。
②電子署名・電子契約

近年では、クラウドサインやDocuSignなどの電子契約サービスを利用したオンライン契約に対応する業者も増えています。パソコンやスマートフォンから契約書の内容を確認し、電子署名を行うだけで契約が完結します。
紙の契約書と同様の法的な効力を持つ契約がオンラインでできます。
電子契約のメリットは以下の通りです。
- 印紙税が不要(電子文書には収入印紙が不要)
- 郵送の手間・費用がかからない
- 書類の紛失リスクがない
- 24時間いつでも手続きができる
電子契約に対応しているかどうかは業者によって異なります。郵送または電子契約のどちらを希望するか、依頼時に確認しておきましょう。
電子署名・電子契約とは
契約書の署名捺印は、現代では電子署名が可能です。電子契約は、WordやPDFの契約書を専用クラウドサービス上でアップロードし、メールを通じて双方が承認(電子署名)することで、紙の契約書と同様の法的な効力を持つ契約をオンラインで締結するやり方です。
【STEP4】決済・代金の受け取り
売買契約締結後、契約書に定めた引き渡し日に決済が行われます。
決済とは、買取代金の残金(手付金を除いた全額)が売り主の銀行口座に振り込まれることを指します。
決済は基本的に銀行振込で行われるため、売り主が直接出向く必要はありません。
ただし、登記手続きのために司法書士が関与する場合があり、その際は書類への署名・押印が求められることがあります。この手続きも郵送や委任状で対応できるケースがほとんどです。
決済のタイミングは業者によって異なりますが、契約締結から数日〜2週間程度が一般的です。
【STEP5】物件の引き渡し
決済と同日、または前後して物件の引き渡しを行います。鍵(合鍵を含むすべて)を買取業者に渡すことで引き渡しは完了です。
残置物(家具・荷物など)がある場合は、事前に取り決めた内容に従って処理します。
買取業者が残置物の撤去を引き受けてくれるケースも多く、遠方の売り主にとって大きな助かりとなります。
引き渡し後は固定資産税や管理費などの費用負担が業者に移ります。引き渡し日を明確にしておきましょう。
まとめ
事故物件の買取の流れを、査定から引き渡しまで解説しました。改めてポイントを整理します。
- 査定は鍵の郵送・オンライン対応で立ち合い不要
- 売買契約は郵送または電子署名でオンライン完結が可能
- 来店・対面不要で手続きが進められる業者が増えている
- 複数社に査定を依頼し、価格を比較することが重要
- 告知義務は必ず果たし、事実を正直に伝えること
「事故物件だから売れないのでは」「手続きが大変そう」という不安は、専門の買取業者を活用することで多くの場合解決できます。まずは複数の業者への査定依頼から始めてみてください。
